View from the back

全ては自分本意な感性で作り上げられた凡庸な世界。それがこのブログの本質である。

久々の世界に

 

 久しぶりにこの電子的世界に書き込みをしている。

以前はブロガーになってみようとか色々な考えを抱いたものだが、ことごとく自身には合わないと思い知らされた。

そもそもそういったものは筆まめというか、色々なことに興味を示して読者にわかりやすく楽しい気分で

文書を読んでもらいたいというほんの少しの優しい気持ちがなければ成り立たない。

そしてそこに閲覧時の広告収入やら色々なものが付帯してくるから収入となるのだろう。

 

 残念ながら私にそういった気持ちは薄い。

起きた出来事、自身の感じた率直な考えしか書けないことがわかった。

よく邦楽を聴いてインスパイアされ物語を書くがそれも似たようなものだ。

 

・・・さて、何を書こうか。

あぁ、この話は現代においてよくある話らしい。

暇つぶしにでもご覧ください。

 

 

数年前起こったことで、わたしが驚いたことを一つ書き記したいと思う。

以前、私の友人だったFさん(仮名)が私に怒ったのかふざけてなのか分からないがこう言ってきた事がある。

「土下座して謝れ」

私は考えた。私はこの眼の前にいる人に謝らなければならないことをしただろうか。

だが、脳は何もしていないという信号を出した。

「なぜ?」

私が作り笑顔で問いかけると、Fさんはこう続ける。

SNSのフォロー外したでしょ?!なんで!?」

 

・・・はてなんのことかと思っていると

私の脳みそにある記憶が一つの資料を運んできた。

スマホの不調、アプリ・SNSデリート関連」

それをペラペラめくると、数週間ほど前に私のSNSで何十人ものフォロー、フォロワーが解除されていたり

ブロックされている事件が起きていた。

 

乗っ取られかと思いアプリ会社に連絡を取り、自身でも調べたが他にも同じようになった方もいるらしい。

乗っ取られなくとも、アカウントの安全上外される場合もあるのだとか。

 

 

「あぁ、そのことか」

私の疑問はFさんの疑問であるようだから、かいつまんで話した。

そうしたら今度はスマホを寄越せといってくる。

別にこちらは協力をお願いしていないし、正直、そんなSNSのフォローのことなどどうでもいい。

むしろなぜFさんにこちらの個人情報が入ったものを見せなくてはいけないのか。

なんなら見られて嬉しい気分ではないし、そもそもあまり気分の良い会話でもない。

学生時代からの友人だから、許されることではないし

その時は早くその場を離れたかった。

 

そして最初のその事件から数年経った今年、Fさんから連絡が入った。

「連絡しても繋がらないけれど、どうしたの?」

「わたし、何か怒らせた?」

 

Fさんとはその事件の前後、数回ほどいろいろあった。

私が関わっているものもあれば、いないものまで。

 

決断を迫られるのはいつも突然だ。

脳にあるたくさんの資料が私の目の前おかれた。

 

ーこのFの資料をあなたは粉砕しますかー

そう聞かれた気がした。

 

そして私の思考は確実に「YES」と告げ、数秒後には最後のメールを打っていた。

 

 

「あなたに連絡しなければいけないことがないので

連絡しなかっただけですよ」

 

私の返信はそれきり。

Fさんの電話番号や連絡先は永遠に私の脳にもスマホにも記録されないだろう。

Fさんは出会った頃と何も変わっていないのだと確信するには十分すぎた。

 

良い意味でも、悪い意味でも変わらないということはそこから衰退していくことだと私は思う。

変化は常にするもので、それが成長だからだ。

私はスマホを変える時、相手の連絡先を消すことがある。それも変化だ。

何年も使われていないその連絡先は今でも使えるかわからないし、使えない確率のほうが高い。

何より容量の無駄を省くことを目的にしている。

脳も同じだと考えている。考えはアップグレードしていかないといけない。

なぜなら、その過程で

人は古いものに良さを魅入だすことができるのだし、歴史を紡いでいけるのだから。

 

その考えは変わらない。

これからもそうやって私は生きていくのだろう。

 

 

ただ一つだけ、あの時の私のそばにいてくれてありがとう。そう伝えたい。

あの見えない優しさ達が私をこの世界に生かしてくれていた糧だった。

 

 

 セピア色の回顧録 

これはもうすぐ忘れてしまう私の記憶をしたためた拙いおはなし。

 

またお会いしましょう。

UraEL.

 

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